【応用編 第12回】補聴器を使っても聞こえにくい場面別対策ガイド

こんにちは、ライトヒアリングです。
補聴器を使っていても、「ここでは聞き取りづらいな…」と感じることはありませんか?
それは機器の問題ではなく、場面ごとの音の特性対策の工夫で改善できる場合があります。
今回は、よくある聞き取りづらいシーンとその対策をご紹介します。


✅ シーン別「聞こえにくい」あるある

① 飲食店やカフェなどの「にぎやかな場所」

  • 背景音(ガヤガヤした声、食器の音)が多く、会話の声が埋もれる
  • 特に方向感覚が取りづらく、どこから話されているか分かりにくい。

✅ 対策

  • 話す人の正面に座る。
  • ノイズ抑制機能・指向性マイクがある補聴器を活用。
  • ロジャーなどの外部補助マイクを使用する
  • 店の静かな時間帯や奥の席を選ぶ。

② 会議や講演など「広い空間・反響の多い場所」

  • 音が反響して言葉がぼやけてしまう
  • 声が遠くて届かない感じがする。

✅ 対策

  • ロジャーシステムやリモートマイクを使う(講師がマイクをつける)
  • 補聴器にBluetooth対応機能があれば、マイクと連携可能
  • 可能なら資料を事前にもらっておく
  • 反響音抑制機能のある補聴器を選択する。

③ 家族や友人との「複数人での会話」

  • 一人ひとりの声を追えず、話の流れについていけない
  • 会話の中心が移るときに聞き逃しがち。

✅ 対策

  • 無理に全員を追わず、話している人に集中する。
  • 聞き返してOK。「もう一度お願いします」は会話を続けるための大事な一言。
  • 静かな環境・円卓などで聞こえやすい配置を工夫する。
  • ロックオン機能やDNNなど先進機能のある補聴器を選択する。

④ テレビや電話の声が聞き取りづらい

  • テレビの音が大きいのに、何を言っているかわからない
  • 電話は片耳で聞くので、特に聞きづらい。

✅ 対策

  • テレビ用のワイヤレススピーカーBluetooth連携を使う。
  • 外部補助システム(TVコネクターなど)を利用する
  • 電話は「スマホと補聴器の連携」で改善可能。
  • 字幕をつけるのも有効。
  • TVをステレオ→モノラルに変更する。

✅ 聞こえの工夫は「環境と補聴器の両輪」

補聴器の性能だけでなく、どんな場所・状況かによって聞こえは変わります。
無理にがんばるより、「どう工夫できるか?」を一緒に考えていきましょう。

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