補聴器や耳栓をつけたとき、あるいはイヤホンをしているとき、**「自分の声が響いて気になる」**と感じたことはありませんか?
これは「こもり感(オクルージョン効果)」と呼ばれる現象です。
今回は、耳をふさいだ状態で会話したときの違和感の正体と、イヤホン使用時の注意点について、わかりやすく解説します!
🧏♂️耳をふさいで話すと、なぜ自分の声が気になるの?
実際に試してみてください👇
- 指で両耳を軽くふさぐ
- 「こんにちは」と声を出してみる
どうですか?自分の声が頭の中で響いて、ちょっと変な感じがしませんか?
🧠その正体は「オクルージョン効果」
オクルージョン効果とは、耳が密閉された状態で自分の声が内側に響いてしまう現象のこと。
- 骨を伝って届いた自分の声が外に抜けず、耳の中にこもる
- 咀嚼音、呼吸音、足音まで大きく聞こえることも
- 音の「出口」がふさがれているため、響きやすい
🎧イヤホンでも似たような現象が…
実は、カナル型(耳栓型)イヤホンでも、同じようなこもり感を感じる人が多いんです。
こんな経験ありませんか?
- 会話中に自分の声が聞き取りにくくなる
- 歩くたびに「ドンドン」と足音が頭に響く
- 食べ物を噛んでいるときの音が妙に大きい
これも耳を密閉することで起きる、オクルージョン効果が原因です。
👂補聴器・イヤホンの「こもり感」対策
対策 | 説明 |
---|---|
通気孔(ベント)付きイヤホン・補聴器を選ぶ | 空気の通り道を確保して音のこもりを軽減 耳穴型補聴器はベントの形状・大きさを選択出来ます |
片耳だけ使用する | 両耳を密閉しないことで違和感を減らせる |
耳栓の種類を変える | 耳掛型では最も重要!適切な耳栓を選びましょう! 特に軽度難聴や、高音急墜型では注意が必要です |
音量を下げる | 過剰な音圧で余計な響きが強まるのを防ぐ (補聴器では適切な音の調整方法があります) |
🎧オープン型イヤホン vs カナル型イヤホン
種類 | 特徴 | こもり感 |
---|
カナル型 | 耳栓のように密閉して音を遮断 | 強い(オクルージョン効果あり) |
オープン型 | 耳に軽くのせるタイプ | 少ない |
骨伝導型 | 耳をふさがず骨を通して音を伝える | ほぼなし |
🗣️「自分の声が気になる」をなくすには?
補聴器やイヤホンを使っているときに「声が変に聞こえる」「響く感じがする」と感じたら、次のように対応してみてください:
- 🎧 装着方法や機器の種類を見直す
- 🧑⚕️ 補聴器なら調整やフィッティングを再チェック
- 📱 イヤホンなら、片耳だけ使うなど使い方を工夫する
📝まとめ
- 耳をふさいで会話すると「自分の声が響く」のは自然な現象です
- イヤホン(特にカナル型)でも同じ「こもり感」が起こります
- オープンフィッティングやオープン型イヤホンを使うことで、快適な聞こえ方に改善できます
「なんだか声が変だな」と感じるときは、機器の種類や装着方法を見直してみてくださいね!
追記
時々、補聴器でも適切でない形状の補聴器が選ばれていたり、合わない耳栓を見かけます。補聴器選びでは、聴力や耳の形に合った形状と耳栓が重要です。不適切なものを選ぶと、かえって聞こえにくくなったり、不快感につながります。違和感がある場合は、自己判断せずに専門家に相談し、調整や見直しをしてもらいましょう。