🔹 耳鳴りとは?
耳鳴り(Tinnitus)とは、**周囲に音がないのに「キーン」「ジー」「ゴー」**といった音が聞こえる状態のことです。実際には音が鳴っていないため、違和感や不快感を覚える方も多い症状です。
日本では10人に1人が耳鳴りに悩んでいると言われており、年齢が上がるほど発症しやすい傾向があります。しかし、若い方でもストレスやイヤホンの使いすぎなどが原因で起こることがあります。
耳鳴りは人によって聞こえ方も異なり、軽いものから日常生活に支障をきたすほどの強いものまでさまざまです。ただし、早めの対策や正しい知識を持つことで、つらさを和らげることが期待できます。
🔹 耳鳴りの主な原因
耳鳴りの原因は1つではなく、いくつもの要素が絡んでいます。以下が主な原因です。
耳の病気
- 中耳炎、外耳炎
- メニエール病
- 突発性難聴
- 老人性難聴
- 耳垢が詰まった場合
- 耳硬化症
- 聴神経腫瘍など
騒音や音の影響
- 大きな音を長時間聞く(ライブ、工事音など)
- ヘッドホンやイヤホンの使いすぎ
ストレスや生活習慣
- ストレス、疲労、睡眠不足
- 肩や首のこり
- 自律神経の乱れ
その他
- 加齢による聴覚の衰え
- 薬の副作用
- 高血圧、糖尿病、貧血などの全身の病気
- 顎関節症やホルモンバランスの乱れ
🔹 どんな耳鳴りがあるの?
耳鳴りの種類は人によって異なります。
- 音の質:「キーン」「ピー」「ジー」「ザー」「ブーン」など
- 聞こえるタイミング:常に鳴っている場合もあれば、夜や静かな場所で強く感じることも
- 聞こえる場所:片耳だけ、両耳、頭の中など
※追記アリ
🔹 耳鳴りを放置すると?
難聴が進行するリスクがある
集中力や睡眠に支障をきたす
ストレスが増え、さらに悪化する悪循環することも・・・
酷い場合はうつ症状と症状が悪化する可能性があることが指摘されています。
🔹 耳鳴りの対策
残念ながら、耳鳴りを一発で治す薬や治療法は確立されていません。しかし、症状を軽くしたり、気になりにくくしたりする方法はあります。
1. 医療機関での対策
- 耳鼻咽喉科を受診して原因を調べましょう。
- 必要に応じて、ビタミン剤や血流改善薬、漢方薬が処方されることも。
- 音響療法(サウンドセラピー):自然音や音楽を流して耳鳴りを目立たなくする方法。
- TRT療法:耳鳴りへの過敏な反応をやわらげる訓練。
- 補聴器:聞こえが悪い方は補聴器で改善することもあります。
- ブロック療法:神経のバランスを整える治療。
2. 自宅でできるセルフケア
- 十分な休息と質の高い睡眠をとりましょう。
- ストレス管理:リラックスできる時間を持つ、趣味を楽しむ、マインドフルネスなども効果的です。
- 生活習慣の見直し:
- バランスのよい食事
- 適度な運動
- タバコやカフェインは控えめに
- 耳を休ませる:長時間のイヤホンや大音量を避けましょう。
- 耳周りを温める:蒸しタオルで耳や首を温めると血行がよくなります。
- ツボ押し:耳の周りや首・肩のツボをやさしく押す。
- 静けさを避ける:夜寝るときなどは小さな環境音(波の音や小鳥の声など)を流すと耳鳴りが気になりにくくなります。
🔹 大切なポイント
- 耳鳴りが長く続く場合は、自己判断せず必ず耳鼻咽喉科を受診しましょう。
- 治療法は人によって効果が違います。医師と相談しながら、自分に合った方法を探していくことが大切です。
- 完全に消えなくても、**「耳鳴りとうまく付き合う」**という考え方が役立つ場合もあります。
🔹 さいごに
耳鳴りは、周りの人にはわかりにくい分、つらさを抱え込んでしまいがちです。しかし、正しい対策や生活習慣の工夫で、少しずつ楽になることも少なくありません。
もしお悩みが続くようなら、専門医に相談したり、今回ご紹介したセルフケアから試してみてくださいね。
※追記
🔹 耳鳴りの種類
✅ 拍動性耳鳴り(ドクドク・トクトク) → 心臓の鼓動と同期して聞こえる耳鳴り。血流の影響で発生することがある。
✅ 機械音のような耳鳴り(ブーン・ゴー) → モーター音や換気扇のような低音の耳鳴り。低音障害型難聴やメニエール病が関係していることがある。
✅ 電子音のような耳鳴り(ピー・チー) → 高音域の耳鳴りで、突発性難聴や加齢性難聴と関連することが多い。
✅ 複数の音が混ざった耳鳴り(ザーザー・ジージー) → 蝉の鳴き声のような音や、雑音のような耳鳴り。加齢性難聴やストレスが影響することがある。
✅ ガサガサ・ゴソゴソ音 → 耳垢や異物が鼓膜に触れている可能性がある。
✅ 頭を動かすと変化する耳鳴り → 頭を振ったり口を開けると音が変わる場合、耳管の問題や顎関節症が関係していることがある。
✅ 過去の音の記憶が耳鳴りとして再現される → 例えば、昔よく聞いていた機械音や環境音が、耳鳴りとして感じられることがあります。
童謡が一日中聞こえるケースや、お経が聞こえる方もいらっしゃいました
✅ トラウマや強い感情と結びつく → 事故やストレスの多い状況で聞いた音が、耳鳴りとして再現されることがある。
✅ 脳の過剰な活動が影響 → 聴覚中枢が過敏になり、記憶と結びついた音を「実際に聞こえる」と錯覚することがある。
🔹 耳鳴りの原因と対策
耳の構造的な問題 → 耳垢や顎関節症が関係する場合、耳鼻科や歯科での診察が必要。
血流の影響 → 拍動性耳鳴りは血圧や動脈硬化が関係することがあるため、生活習慣の改善が有効。
聴覚の異常 → 突発性難聴やメニエール病が原因の場合、早期の治療が重要。
ストレス・疲労 → 自律神経の乱れが耳鳴りを悪化させるため、リラックスや睡眠の質を改善する。