
■ 聞こえにくさと脳の健康
「聞こえ」と「認知機能」に関係があるとご存知でしたか?
近年、この分野の研究は世界的に進められています。
世界的な医学誌『The Lancet(ランセット)』の2024年報告では、
生活習慣や健康状態などの「修正可能な要因」へ早めに対応することで、
認知症症例の約45%は、
予防または発症を遅らせられる可能性がある
と報告され、日本人を対象にした推計研究でも、
認知症の約38.9%は、
予防または発症を遅らせられる可能性がある
と報告されています。
その中で「難聴」は、認知症との関連が
大きい要因の一つとして、世界的に注目されています。
近年では、認知症は突然始まるものではなく、
症状として気づく10〜20年以上前から、
少しずつ変化が積み重なっていると言われています。
聞こえの変化も同様に、気づかないうちに
少しずつ進んでいることが多く、
加齢に伴う変化の一部として、
40代〜60代頃から始まっている可能性があるということです。
だからこそ、「高齢になってから考える」ではなく、
少し気になり始めた段階で、現在の聞こえや
言葉の聞き取りを確認することが
大切だと考えられています。

■ 「軽い難聴」でも関係があるの?
米国ジョンズ・ホプキンス大学の研究では、
軽度の難聴の段階から、
認知機能との関連
が報告されています。
代表的な研究では、
難聴の程度が強くなるほど、
認知症発症リスクが高くなる傾向が示されました。
・ 軽度難聴:約2倍
・ 中等度難聴:約3倍
・ 高度難聴:約5倍
これは、
「難聴=認知症になる」
という意味ではありません。
ただ、
「まだ軽いから大丈夫」とは
言い切れない可能性
を示す研究として注目されています。
国内でも、
慶應義塾大学の研究では、
55歳以上の難聴者を対象に、
聴力と認知機能との関係が調べられました。
この研究では、
・補聴器を使用していない方
・3年以上補聴器を使用している方
が比較されています。
その結果、
補聴器を使用していないグループでは、
聞こえが低下するほど、
認知機能検査の成績が低くなる傾向が見られました。
一方で、
3年以上補聴器を使用しているグループでは、
そのような明確な関連は見られませんでした。
また、補聴器未装用群では、
平均聴力38.75 dB HL以上
になると、
認知機能低下リスクとの関連を示す
一つの目安になり得ることも報告されています。
ここで大切なのは、
「聞き取りに困るようになってから」ではなく、
比較的軽い段階から聞こえの確認が大切だと考えられている
という点です。
■ 補聴器って、本当に意味があるの?
補聴器は、
「聞き取りに困るようになってから使うもの」
と思われることがあります。
しかし実際には、
会話で困る場面が増える前から、
少しずつ音や会話に慣れていくことが大切です。
2023年に発表されたACHIEVE試験では、
難聴のある高齢者を対象に、
補聴器などによる聞こえへの対応
について研究が行われました。
その結果、
もともと認知機能低下リスクが高い群では、
3年間で認知機能低下の進行が抑えられた
ことが報告されています。
そのため近年は、
「まだ困っていないから大丈夫」ではなく、
少し気になる段階から聞こえを確認すること
の重要性が、さらに注目されています。

補聴器は、
聴力そのものを治すものではありません。
日常の聞こえを補いながら、
会話や言葉の聞き取りを支える役割があります。
そして補聴器は、
「つけてすぐ完成するもの」
でもありません。
実際の生活の中で使いながら、
・音の聞こえ方
・言葉の聞き取り
・会話のしやすさ
・疲れや違和感
・困りやすい場面
を確認し、
少しずつ調整していくことが大切です。
悪くなってから急いで合わせるより、
「少し気になる」
という段階から整えていく方が、
音や言葉に慣れやすいこともあります。
実際に、補聴器に関する調査である
ジャパントラック2025では、
・56%が「もっと早く補聴器を使えばよかった」と回答
・71%が「街中でより自信を持って行動できるようになった」と回答
・95%が「生活の質(QOL)が向上した」と回答
しています。
聞こえは、
「もっと早く相談すればよかった」
と言われることが多い分野でもあります。
だからこそ、
「まだ大丈夫」
「もう少し悪くなってから」
ではなく、
「最近ちょっと聞き間違いが増えたかも」
「会話で疲れやすくなったかも」
という段階で、
今の聞こえを確認することが大切です。
■ 参考文献・研究
・Livingston G, et al. Dementia prevention, intervention, and care: 2024 report of the Lancet standing Commission. The Lancet, 2024.
・Lin FR, et al. Hearing Loss and Incident Dementia. Archives of Neurology, 2011.
・Lin FR, et al. Hearing intervention versus health education control to reduce cognitive decline(ACHIEVE). The Lancet, 2023.
・Wasano K, Jorgensen K. The potential for dementia prevention in Japan. The Lancet Regional Health – Western Pacific.
・慶應義塾大学「認知症のリスクとなり得る聴力レベルを解明」
・東海大学「日本における認知症予防の可能性-認知症の約4割は「予防」可能-」
・国立長寿医療研究センター NILS-LSA 関連研究
・JapanTrak 2025
■ 注釈
※「難聴がある=認知症になる」という意味ではありません。
・本ページは情報提供を目的としたものであり、診断・治療を目的としたものではありません。
・研究結果は、すべての方に同じように当てはまるものではありません。
・難聴があることが、認知症の発症を意味するものではありません。
・補聴器は聴力そのものを治療するものではありません。
・補聴器の効果や慣れ方には個人差があります。
・補聴器が認知症を予防・治療することを保証するものではありません。
・聞こえや健康についてご不安がある場合は、医療機関へご相談ください。
・慶應義塾大学研究で示された38.75 dB HLという数値は、研究内の計算方法による目安です。
一般的な4分法平均聴力や国際基準とは異なる計算方法が用いられており、実際の言葉の聞き取りにくさとは、必ずしも完全に一致するものではありません。
■ 聞こえは、今の状態を知る事が大切です
聞こえの変化は、
少しずつ進むことが多いため、
ご自身では気づきにくいこともあります。
また、聞こえ方は、
体調や生活環境によっても変わることがあります。
そのため、
・聴力測定
・言葉の聞き取り確認
・生活の中で困りやすい場面の確認
・補聴器装用時の聞こえ方確認
などを、
定期的に行うことも大切です。
「まだ補聴器は考えていない」
という方でも、
まずは今の聞こえを知ることが大切です。
聞こえが気になり始めた段階で、
まずは現在の状態を確認してみませんか。
■ ライトヒアリングでは
現在の聞こえの状態だけでなく、
・言葉の聞き取り
・会話で困りやすい場面
・生活環境による聞こえ方の違い
・補聴器を使った時の聞こえ方
・ご本人やご家族が感じている困りごと
なども確認しながら、
現在の状態を整理していきます。
補聴器をご希望の場合も、
いきなり強い音で合わせるのではなく、
実際の生活の中で使いながら、
・聞こえ方
・言葉の聞き取りやすさ
・疲れや違和感
・環境ごとの聞こえ方
などを確認し、
段階的に調整していきます。
補聴器は、
購入して終わりではありません。
実際の生活の中で確認を重ねながら、
少しずつ会話しやすい聞こえへ整えていくことが大切です。
■ ご相談内容
・ご本人やご家族のきこえのお悩み相談
・聞こえの確認
・言葉の聞き取り確認
・補聴器の無料試聴・貸出
・ご自宅でもお試し可能
・聞こえの効果を確認しながら調整
まずは無料で、今の聞こえの状態を確認していただけます。
聞こえや言葉の聞き取りが少し気になってきた方も、
どうぞお気軽にご相談ください。
■ ライトヒアリング
〒862-0921
熊本市東区新外1丁目3-70
携帯: 080 – 7883 – 1188(代表直通)
営業時間:9:30 ~ 18:00 (17時まで予約で20時まで対応いたします)
定休日:水曜日
・認定補聴器技能者
・認知症サポーターリーダー
・福祉用具専門相談員
・介護職員初任者研修 修了
・福祉住環境コーディネーター2級
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